「売上を上げて当たり前」と言える経営者だけが、本当に人を動かせる ― 数字の先に何があるか
こんにちは。
『組織の左腕』代表の桑田龍征です。
今回は「売上だけを武器にする経営者が、なぜ組織を弱くするのか」について書いてみます。
「売上を上げているやつ」だけは、絶対に認めない。

「売上を上げているだけ」の人は、僕は「つまらない人」だと思ってしまいます。
売上というのは、上げて当たり前のものです。
経営者として、事業をやっている以上、結果を出すのはスタートラインの話です。
そこを自慢してる時点で、正直まだ「経営者」じゃないなと思ってしまいます。
僕が幹部や社員に聞くのは、「今月の数字どうだった?」じゃないんです。
「最近何にトライしてる?」「売上を上げた後、どんな面白いことやってる?」と聞くようにしています。
売上は出すもの。面白い生き方は、その上に積み上げるもの。
この順序が崩れている経営者が、今すごく多いと感じています。
「売上をコミュニケーションにしている経営者」は要注意。

部下と話すとき、何を話していますか?
「今月の進捗は?」「数字どこまでいった?」だけで終わっていないでしょうか。
想像してみてください。
毎週の1on1が数字の確認だけで終わる上司。
ミーティングのたびに売上の話しか出てこない上司。
それ、部下はどう思うでしょうか。
「仲間って感じがしない」
「この人の背中、ついていきたくないな」
そう思われて終わりです。
売上をコミュニケーションの手段にしないと部下を動かせない経営者は、実は自分の影響力の弱さを数字で補おうとしているだけなんです。
これは厳しい言い方ですが、本当のことだと思っています。
僕が20代前半のころ、ダイビングやゴルフしかやっていない時期がありました。
正直、それだけの人間だった。
でも29歳くらいのとき、ふと気づいたんです。
経営で一番大事なのは、自分がかっこよくあり続けることだ。
かっこいいとは何か。まず結果を出すこと。これは当たり前。
でもそれだけじゃない。
結果を出した上で、面白い。この経営者を目指そうと決めた瞬間から、僕の経営は変わりました。
インプットのない経営者に、部下はついてこない。

たとえば営業会社の経営者が、部下に言えることが「お客様に会いにいってください」だけだとしたら。
それ、コーチである意味ありますか?
「今こういうマーケの手法が来てるから取り入れてみよう」
「顧客心理を理解するために、こういう本が面白かった」
「最近こういうことにチャレンジして、気づいたことがある」
こういう会話ができる経営者のもとに、人は集まります。
インプットのない経営者は、アウトプットしか出せません。
売上だけを求め、売上だけを語る経営者は、引き出しが少なすぎます。
部下への最大のギブは、相手がまだ持っていない知見や、まだ見えていない未来を見せることです。
そのためには、経営者自身が面白く生きていないといけません。
ハワイで物件を見てくる、映画から経営のヒントを拾う、時流のツールを自分で触ってみる。
遊んで、読んで、体験して、初めて「知見」が生まれる。
その知見があるから、部下に語れる言葉が増える。
売上で満たされていない経営者は、売上の話しかできない。
売上で満たされている経営者は、その先の話ができる。
どちらの経営者のもとに、優秀な人間が集まるか。
答えは明白です。
結果を出すのは最低条件。
その上で面白い経営者であり続けること。
これが「ロールモデルになる経営者」だと僕は思っています。