女性が多い職場で会話が噛み合わない理由――「事実」と「感情」が混ざったまま話しているから

コーチ陣コラム
担当者
小澤 槙人

こんにちは。
『組織の左腕』コーチの小澤 槙人です。
今回は「女性が多い職場で、会話が噛み合わなくなる理由」について書いてみます。

事実と感情が混ざると、話は噛み合わない

私はブライダル業界の出身です。職場の9割が女性という環境で仕事をしてきました。

近年は、女性社員の比率が半分を超える会社も珍しくありません。そうした職場では、これまでとは少し違う種類のつまずきが起こります。

よくあるのは「会話がずれていて話が噛み合っていない」という状態です。

相談を受けているのに、相手からは「そこではありません」という反応が返ってくる。最終的に「あなたはわかってくれない」という空気になる。

これは職場の話です。しかし、想像しやすいのは夫婦間やカップル間かもしれません。「どうせあの人はわかってくれない」という、あの感じです。

端的に言うと、事実ではないことと事実を混同して話しているのです。

これは男女どちらにも起こります。ただ、割合としては女性のほうが多いと感じます。

仕事の場面では、こうなります。

聞く側は「何が起きたのですか」と事実を確かめ、「それならこうしたらいいのでは」と解決策を出そうとします。

しかし話す側が持ち出しているのは、事実ではなく想像であることがあります。「こういうふうに思われている気がします」という話です。

そこで「相手はそう言ったのですか」と聞くと、「いえ、言われてはいません」という答えが返ってきます。

悩みを相談されたときに、男性が解決策を並べてしまい、「解決策は求めていません、聞いてほしいだけです」と返される。

夫婦でよくある構図と、根っこは同じです。

「女性脳」ではなく、ロジカル脳と感情脳

こうした話をするときに、女性脳・男性脳という言い方をすることがあります。

感情から入りやすいのが女性脳、ロジカルから入りやすいのが男性脳、という分け方です。

ただし、これはあくまで一般論です。必ずしも全員の女性に当てはまるわけではありませんし、ロジカルな女性も当然います。

ですから私は、性別で分けること自体が適切ではないと考えています。

ロジカル脳なのか、感情脳なのか。その区別で捉えたほうが、実際の現場には合います。

四象限で「どの象限の話か」を合わせる

感情から入る人が多い組織では、先ほどのような噛み合わない会話が、そのままハレーションにつながることがあります。

そこで私がよくやるのが、縦軸に「感情とロジカル」、横軸に「抽象と具体」を置いて、四象限で考える方法です。

感情的で具体的な話、感情的で抽象的な話、そして事実の話。これらが混ざったまま進むと、いまどの象限の話をしているのかがわからなくなります。話が合わないのは、そのためです。

やることは、相手の話を整理してあげることではありません。どの象限の話をしているのかを、お互いに合わせることです。

これは事実の話、これは感情の話。そう置いていくだけで、会話の土台がそろいます。

ただし、勢いよく話している相手に「それは感情の話ですか」といきなり聞けば、角が立ちます。ここは言い方が大事です。

相手がどちらの入り口から入る人かを、見ておく

その場で象限を合わせることに加えて、もう一段やっておきたいことがあります。

普段の振る舞いから、「この人はどちらの入り口から入る人なのか」を見ておくことです。相手のタイプを見極めておくと、最初の一言が変わります。

これは男女を問わず、全員に対して行うべきものです。女性同士でも同じことは起こります。ロジカル寄りの人とそうでない人がいるからです。

いわゆる「サバサバしている」と言われる方は、事実から入る方が多いように思います。

もちろん、百パーセントそうだとは言えません。自分から「私はサバサバしています」と言う方は、案外そうでないこともあります。

結局のところ、性別でも自己申告でもなく、その人がどこから話を始める人なのかを見ること。噛み合わない会話を減らす方法は、そこに尽きます。

担当者情報
小澤 槙人

小澤 槙人

コーチ

早稲田大学卒業後、ブライダル業界に新卒入社。ウェディングプランナー、会場支配人、法人営業などを経験後、大手インターネット広告代理店に転職し大手D2C企業や食品・飲料・菓子メーカーの広告戦略を担当。
その後、スポーツ系人材紹介・派遣・SESを行うベンチャー企業にて、執行役員CMOおよび紹介事業部長を歴任。

マーケティングと人事・採用の両領域から、採用戦略・MVV浸透・組織開発を横断的に推進。さらに、プロアスリート向けのビジネス研修プログラムをディレクションするなど、多様な人材育成にも携わる。

これまでのtoC/toB営業、プレイヤー・マネジメント・経営レイヤーといった幅広い経験を活かし、現在は複数社の経営・人事パートナーとして、採用ブランディング・営業組織再構築・文化醸成・幹部育成などのテーマに伴走している。

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